写真日乗2013/05/14～歴史に目を瞑ること～

撮影：2013/05/13　東京・神田
Leica M8.2  Summilux-M 35mm f1.4 ASPH.

目を瞑るというより、忘れたい歴史はたくさんあろう。太平洋戦争とそれに付随する数々のこと、従軍慰安婦問題などはその典型だ。
しかし、私たちはその本当のところ、真実を知らない。そのような事態が明らかになったときに、双方の当事者が生きている間に解決してもらわなければ、後世の者がののしり合うことになる。
日韓の間ではすでに基本条約が締結されていて、財産権の一切の解決と関係正常化が1965年に実現している。ある意味、不幸な歴史を生きた者たちの協議の成果として結ばれた条約が現にあるにもかかわらず、元従軍慰安婦の証言に基づき、韓国側が問題を蒸し返し、それに対して真実を知らない若い橋下維新共同代表らがかみついているという図式だろう。
まだ存命の元慰安婦はいるが、国家や軍の関与については霧のなかだ。その歴史を見つめろと言っても、戦後生まれの私など戸惑うばかり。橋下共同代表は政治家なので、主張すべきは自己の責任で主張すべきだが、その帰結は７月の参院選で明らかになる。
このところ日本人の反韓意識は急激に高まっており、維新は意外と議席を獲得する可能性もある。しかし、こうした政党の伸長は、確実に日本の国際的な立場を危うくする。そのことを有権者は考えておくべきであろう。