写真日乗2013/05/17〜飯島勲氏の北朝鮮訪問は〜

撮影：2013/05/17　東京・大手町
Sigma DP3 Merrill

「日米合作である」と言えるのではないだろうか。中国も米国も、もちろん同じ民族の韓国も、この北朝鮮という異界の国との関係をどのように再構築したら良いかが分からないままである。唯一、いま通用するカードを持っているのが、拉致問題で関わりを持ち続けている日本である。その日本の指導者で北朝鮮を訪れたのは、言うまでもなく小泉純一郎元総理であり、その政務秘書官を務めたのが飯島氏である。カードを切れる国の特使としてうってつけである。
安倍総理が「ノーコメント」に徹した今回の事態を米国は「聞いていない」としたが、これはまさに芝居であろう。日米の外交筋が綿密に話し合い、飯島氏に託した課題は多岐にわたる。中国もそれは承知のことだろう。ゆえに中国報道官は、賛意まではいかぬが、理解を示すコメントを発したのだ。尖閣問題で目尻を釣り上げて日本を非難した顔つきとは全く異なる、融和は顔つきである。そうだとすれば、韓国をのぞく、日米中合作の飯島氏特使派遣と言うことか。
言うまでもなく、外交には休息は許されない。常に動きながら、最善の方策を模索する。大統領が執拗に日本を非難をし続けるうちに、置いてけぼりをされている事態を隣国は理解できていない。