SSブログ

写真日乗2017/03/27〜道徳教科書検定の問題〜 [Summilux-M 35mm f1.4 ASPH]

L1000309ver3
撮影:2017/03/20 於:東京・有楽町
Leica M10 Summilux 35mm f1.4 ASPH.

道徳が正式な教科となり、検定教科書がつくられることとなったが、 「パン屋」が「和菓子屋」に、「アスレチックの公園」が「和楽器店」に書き換えられたそうだ。

「パン屋」の行は、東京書籍の小学1年生の教科書で取り上げた題材「にちようびのさんぽみち」にある。
日曜日におじいさんと散歩に出かけた1年生のけんたが、途中で八百屋のおばさんから笑顔で声を掛けられたり、友だちの家のパン屋でおいしそうなパンを土産に買ったりして、自分の住む街に愛着を持つという設定である。
その行を、「パン屋」→「和菓子屋」、「おじさん」→「おじいさん」と書き換えさせたというわけだ。日本の文化の理解や敬老の精神をを前面に出そうという検定て変更を指示したのだが、現実社会を見るという視点では、リアリティにかける検定だといわざるを得ない。
例えば、私の街は横浜市内にあるJRの駅近くにあるが、駅前通り商店街に和菓子屋はなく、パン屋は新規に開業して徐々にではあるが人気が出始めている。かつて和菓子屋があったところは、セブンイレブンとなり、その後、セブンイレブンが少し広い土地に移って、ヘアサロンが建った。その商店街には、コンビニが4店、ヘアサロンが3店、パン屋は1店あるが、和菓子屋はゼロである。
かつてあった和菓子屋は、街にある昔ながらの和菓子屋だったが、継ぐ者がいなくて廃業した。駅からもう少し足を伸ばせば、2店、和菓子屋があるが、いずれも後継者はいない。10年単位で考えれば、いずれ廃業となるだろう。
また、近所の小学生でおじいちゃん、おばあちゃんと同居している子は皆無とはいえないが、極めて少ない。おじいちゃんと散歩している姿など、ほとんど見られない。教育では、そのリアリティを教えなければならない。なぜ和菓子屋が廃業し、パン屋は新規開店する現状を、また、なぜみんなが、おじいちゃんやおばあちゃんと住んでいないのかを考えさせなければならない。それが教育である。
道徳の時間は、私が小学生のときにもあったが、何を学んだか全く覚えていない。そもそも人の道や徳は、教師から教わって身につけるものではない。両親をはじめとする周りにいる地域の大人の姿、振る舞いを見ながら、取捨選択をし消化できるものだけを身につけていくものだ。時代によって変わり、地域によっても異なる、人の道や徳のあり方を国が画一的に押し付けるのは、そもそも誤りだと思う。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。