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写真日乗2017/07/22~オーストラリアの変容~ [Carl Zeiss Sonnar T* FE 35mm f2.8 ZA]

20170719l1050139
撮影:2017/07/19 於:東京・銀座
SONY α7R Carl Zeiss Sonnar T* FE 35mm f2.8 ZA

オーストラリアに調査に行ったのは、いつのことだったか。

おそらく、1990年代の終わりごろ、東京一極集中の是正が叫ばれ、遷都の経験のある国や連邦制などの国家統治メカニズムを持つ国を片端から調べ、訪問しては報告書を書いていたころのことだと思う。
オーストラリアには、確か11月の初め頃、季節でいえば初夏の一番良い時期に訪れた。移民国家として、多民族が共存することで国の成長を実現し、社会の活力を向上できると信じて疑わない人々たちと、意見交換した。彼らは、英連邦に属する国家として、懐の深いところを見せたいという意識も強かった。
シドニーで、自身の生まれた国の国旗を掲げてパレードする一団にも出会った。オーストラリア国民ではあるが、それぞれの母国や宗教は尊重される移民国家のトップランナーがオーストラリアだったわけだ。
連邦制度の仕組みや実際の運用など、調べたことも記憶に残ってはいるが、やはり自身のルーツを他者に堂々と伝えても全く諍いの起きない国という印象が強く残っている。
そのオーストラリアが、警察や情報機関、国境警備隊を束ねる内務省を新設すると発表した。イスラム過激派によるテロを念頭に置いたものだ。司法省と移民・国境警備省を統合する新しく内務省をつくるという。モデルは、宗主国の英国だ。
内務省の設立は来年の予定だが、ターンブル首相は会見で「国内治安の改革では、この40年以上で最も重大だ」と強調している。オーストラリアでは、大規模なテロはまだ起きていないが、オーストラリア国籍を持つ若者が少なからずISに加わっているとみられている。その帰国、その後のテロの企てを警戒した省庁再編ということか。
時代は、あのおおらかな人々がゆったりと暮らすオーストラリアの風景を変えようとしているのかもしれない。


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