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写真日乗2014/09/19~スコットランド、独立決断せず~ [Leica M8.2]

L1114192

撮影:2014/09/19  東京・銀座
Leica M8.2 Ultron 28mm f2.0 VM 

世界の注目を集めたスコットランドの住民投票、その結果は、直前の世論調査通り、独立反対派が賛成派を10%ポイント上回った。「独立」という言葉は、古今東西、人々の心を高揚させるものだが、英国の場合、独立主権国家連合とういうシステムのもとで、イギリス国王(エリザベス女王)を元首たる国王とする国がある。そうした国では、国王から任命された総督が国王の役割を代行していて、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどがそうである。イングランドのお隣のアイルランドなどは、完全な独立国として、このシステムからも脱退しているので、スコットランドもその道を選ぼうとしたわけだ。
スコットランドの場合、北海原油の鉱区が沖合にあるため、独立推進派がその収入によって、十分、国の経営は可能だとしたが、石油生産量は既に1990年代後半にピークとうっており、新しい油田の発見が追いつかず、2020年代には資源が枯渇するとされている。
製造業も国の屋台骨を支える産業だが、イングランドの企業と商売をしている企業が多く、独立した際には、国境が設定されれば、関税などさまざまなコストが付加され、経営は成り立たなくなる。もし独立が決まれば、イングランドに生産施設を移転させるとしていた経営者も多かったといわれている。そうなれば、雇用は大きく減少し、一転して社会不安も発生する。
欧州の国々は、EUという大きな枠組みがあるが、EUに加盟さえできれば、十分、やっていけるというものではないことは、ギリシャで起きた事態を見れば明らかである。国境をつくれば、その狭い国の中にいる人々の行動やガバナンスが世界の市場で評価されることになる。その評価に耐えられないことをスコットランドの人々は、足下を見つめ直して、直前で気づいたということなのであろうか。


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