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写真日乗2017/01/21~スーパーの販売戦略~ [日記]

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撮影:2017/01/21 於:横浜市・鶴見
Leica Q Summilux 28mm f1.7

このスーパーは、かつて立地していた工場が撤退した跡地に数多くのマンションが建設された地区にある。中規模のもとは電機製品や雑貨類を中心にしていた店だが、改装して1階部分はすべて食品売り場となった。品揃えも良く、私も良く行く。午後10時まで営業しているのは、近隣のマンションに住む共働きの世帯をターゲットにしているからだと思う。

しかし、ここはいわゆる特売を大々的に行うことはない。私も、レジで支払いをするとき、心のなかで「少し高いなあ」と呟いている。仕入れ値は、他の食品スーパーや大手のスーパーなどと変わらないはずだが、少しずつ値付けが高いようである。
そういうスーパーは、わが街には他にもあって、店の閉店時間は特売をやる食品スーパーよりかなり遅い傾向にある。そもそも、平日の開店直後の特売や午後4時のタイムセールを打つようなスーパーの場合、客層は高齢者である。高齢者は、たくさん食べないが、特売に弱く、かご一杯に必要ないものまでも購入することが多いので、薄利多売で勝負するスーパーの経営戦略が成り立つ。
その一方、このスーパーなどでは比較的高品質のものを過不足なく置き、客には必要なものを必要なだけ買ってもらうことで、十分、採算がとれるかたちにしているのだろう。レジ係も、それなりの時給を支払い、必要人員を確保することで午後10時までの営業が可能としているのだろう。
結局のところ、モノの値段は客が価値を認める水準で決まる。食品スーパーの特売に良質な物はほぼないといえるが、年金暮らしの高齢者にはそれで十分である。一方、若い世代は、マンションのローンの月々の返済もあるし、将来の子供の教育費のため貯蓄に励まなければならず、良質な物を必要なだけ、いつでも変える価値をvalue for moneyとして認めているわけだ。
選別的な賢い消費とでもいうのだろうか。団塊世代がスーパーに来れなくなる時代を迎える頃、街中のスーパーの淘汰が始まるような予感がする。


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