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写真日乗2017/02/19〜悲しき孤立〜 [日記]

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撮影:2017/02/19 於:横浜市・鶴見
Nikon D500 AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f2.8G

マレーシアで13日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏が殺害された。

北の工作員による殺害という見方が広まっているが、まことに闇深き国家である。いくら異母兄弟とはいえ、実父の血筋のある人物を亡き者にしようと周到に準備し、数少ない国交のあるマレーシアの国際空港で実行したというのだから大胆不敵、ある意味、国際的な挑発行為だと見て良いだろう。
マレーシアは当然、国際社会に対する責任を果たすべく、慎重に捜査を進め、その結果を包み隠さず示す必要がある。それによって被る北朝鮮の経済的損失は計り知れない。国連決議に基づく経済制裁にはもちろん中国も加わっているが、裏では北の体制維持のために必要な資金を貿易取引というかたちで供給しているはずだ。それもさすがに、ここまで大胆に暗殺をやってしまうとなると、「いいかげんにしろ」ということになるだろう。
今回の暗殺に関して、中国当局は国内での報道を厳しく規制しているようだ。北朝鮮を擁護する姿勢を崩さない習体制への批判も出てくるだろう。中国の関係当局がその批判に応えるべく、きっちりと経済制裁をすることになると、北の経済は完全に行き詰る。
殺された正男氏は、権力の世襲を否定していたという。偶然、北京の空港で会った東京新聞の記者がその場で取材を申し入れ、率直に答えたという。「指導者は民主的な方法で選ばれるべきで、北朝鮮は中国式の経済改革開放しか生きる道はない」という趣旨だったという。正論であり、そういう発言が正恩周辺にも聞こえてきての暗殺計画だったのだろう。
ある種、病的なまでに世界や時代に逆らい続ける正恩は、まこと悲しき孤立を選んだということである。


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