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写真日乗2017/02/20〜杉澤経子さんのこと〜 [日記]

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撮影:2017/02/20 於:東京・神楽坂
Leica Q Summilux 28mm f1.7

先週末、訃報が入った。昨年夏に佐賀で講演する機会をつくってくれた杉澤経子さんが亡くなったという。本人からも癌の治療を続けていることは聞いていて、近しい人から年末頃にはかなり悪いという話を聞いていたので、覚悟はしていたが、同年輩の人を失うのはとてもつらい。

仕事上、付き合い始めたのは、確か2003年の秋ごろだったと思う。わが組織がはじめて出す、外国人の受け入れに関する提言の「中間とりまとめ」を見つけてくれて、いろいろアドバイスしてくれた。私もはじめて取り組む分野で、現場に足を運ぶ機会がまだ少なかったため、アドバイスのみならず、豊富な人脈を活かし、ヒアリング先を教えてくれた。その後、彼女が東京外大の「多言語・多文化教育研究センター」に勤務しながら、外国人支援活動を自ら実践するとともに、プログラム重要な役割を担うコーディネータの育成を行ってきた。私もその特任研究員として、ともに調査を行った。大学教授から弁護士、精神科医、企業関係者など幅広い人々を同じ土俵に乗せ、まとめてしまう能力は驚嘆すべきものであり、人柄の良さだけではなく、緻密さ、真摯さにより、声をかけられた者たちがきっちりと仕事をするように仕向けられる。日本ではあまり見られない、柔らかなリーダーだったように思う。
昨年、夏に佐賀で会ったときは、「あなたにお別れに来た」といっておられたが、抗がん剤による治療をされていたわりにはやつれた感じもなく、むしろすっきりとした良い顔つきをしていた。いつものように、私の講演を褒めて下さり、私自身もモラルアップが図られた気持ちになった。あの佐賀での昼食が話しをしたのが最後となったが、外国人受け入れ、多文化共生の問題で、私がぶれずに意見を主張できているのも、彼女がいろいろチャンスをくれたおかげである。
通夜が23日、告別式が24日、むかしよく議論した場所でもある多磨にて執り行われる。


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