写真日乗2017/07/14〜日本でも干ばつ？〜

撮影：2017/07/11 於：東京・数寄屋橋
Leica M10 Summilux-M 50mm f1.4 ASPH.

７月ももう半ば、まだ梅雨明けとならないが、暑さは日増しに厳しくなってきている。

近年の梅雨明けは、はっきりとした暑い夏の到来というよりも、梅雨前線の位置、強弱などで判断しており、まさに夏のような暑さは、梅雨の間でも襲ってくる。
今年は、チベット高気圧と太平洋高気圧が合体して、熱い空気が日本列島を支配しているために、梅雨前線の位置にかかわらず暑い。雨もあまり降らず、空梅雨である。
チベット高気圧は、上層の高気圧なので、地上天気図では確認できない。ゆえに、日本列島の南側に低気圧があり、北風が吹いているのに暑く、雨も降らないということが起きる。今年は東にチベット高気圧はが張り出してきており、だから梅雨時でも暑いのである。
利根川水系は、昨冬の積雪が多かったので、ダムの貯水率はそれほど低くないが、荒川水系はかなり悲惨な状態である。既に、10％の取水制限となっており、このまま雨が降らないと、首都圏は深刻な事態になるかもしれない。
近年、全国各地で水害が発生しているが、その印象から、水は突如、あふれ出してくるものという印象が強いが、実は希少で慈しむものという意識を持つべきなのだろう。
農業生産の上では、水不足は深刻な問題であり、収穫量の低下が価格の上昇につながるばかりか、品質面でも問題が出てこよう。日本ではあまり起きなかった干ばつという事態も想定しておくことが、食料自給率の低い日本にとって重要になってくると思う。